小さな製造業の為のマーケティング講座9:

小さな製造業の為の…

FROM:長谷

 

この講座も9回目となり、マーケティングにおいての「集客編」も終盤です。

今回は少し過激なタイトル「馬鹿げた指標」を取り上げます。

 

マーケティングについて学び始めると、

言葉の意味やマーケティング自体が少しずつわかってくるので、

色々な興味が出て自分で調べたりする事もあるかと思います。

 

あるいは、パキっとしたスーツを着た「コンサル」みたいな人から

マーケティングに関してのプランを持ちかけられたりするかもしれません。

 

そんな時に陥りがちな、「馬鹿げた指標」について、

このタイミングで皆さんに解説したいと思います。

 


 

計測出来なければ意味が無い

 

そもそも、マーケティングの全てにおいて、「計測出来なければ意味が無い」と考えて下さい。

 

例えば、1000件のお客さんにDM(ダイレクトメールの略、郵送物)を送るとします。

DMの内容としては「新製品をリリースした」、という内容だとします。

 

このDMには必ず「返信」出来る仕組みを入れ込んでください。

あなたの会社の電話番号でも良いし、QRコードから問い合わせフォームに飛ぶ形でもOKです。

 

結果、1000件中、問い合わせがゼロだとします。

その時に

「まあ、認知は広がったからOKでしょ。その証拠に営業への問い合わせが増えたし」

 

という考え方はNGです。

認知は計測出来ないからです。

 

(認知って何でしょうか?覚えてもらう事でしょうか?そしたら人々に「覚えてますか?」と聞けば計測になりますか?馬鹿げてますよね。

シャンプーや化粧品はテレビCMなどの接触効果で、スーパーに並んでいる場合手に取られやすくなりますが、我々は小さな製造業ですよね)

 

必ず「DM経由で引き合いが来た」という事を計測できるようにしてください。

 

先ほどの例では引き合いがゼロでした。

これは効果が無かったのか?という問いに関しては「効果が無かった」という事です。

例えその新製品の売上がDM発送のタイミングで上がったとしても、です。

 

もちろん、引き合いが来た際に「DMを見て」と言われれば、それは計測カウントしてください。

 

もしゼロだった場合はDMの何が悪かったのか?を考えて下さい。

問い合わせ先がわかりにくいのか?新製品の魅力が伝わっていないのか?など、改善点を探してください。

 

マーケティングに失敗はありません。思うような結果が出なくても、それは成功するまでのデータ収集だと思ってください。

 


馬鹿げた指標

 

そういった意味で、この世には売り上げに繋がらない、「それっぽい」馬鹿げた指標がはびこっています。

 

・いいね!の数

・愛着度

・閲覧数

・リツイート数

・閲覧時間

 

などです。

ただ、それらがどれも全く役に立たない、というワケではありません。

ただ、どの指標も、それ自体は原因でも結果でもありませんよね。

 

庭用の散水ホースを買ってきて車庫にしまうのと、

芝生が潤って元気になる、という「結果」が違うのと同じです。

 

要するに、銀行口座に入らない指標は結果にはなりません。

コンサルや業者は寄ってたかって「指標」が「結果」そのものだ、とあなたに言い続けるかもしれません。

絶対に騙されないようにしてください。

 


クライスラーの例

 

1980年代にクライスラーを立て直したリー・アイアコッカの事例を紹介します。

 

アイアコッカは会長室に次々と役員を呼び出し、これまでの取り組みによって、

どう販売台数を増やしてきたのかを図示するよう指示しました。

 

出来なかった役員は解雇されました。

そして、その数は3人に2人は解雇されたそうです。

 

これはシンプルに正しい考え方です(解雇は置いといて)。

 

あなたが、あるマーケティング施策を考える時、

「それが売り上げの要因だと証明できるか?」

こう問いかけて下さい。

証明できないものは「偽の情報」です。

 

見せられるのが統計情報ばかりで、売上という成果が無いのであれば、それは偽の情報です。

 


更に実話を紹介

 

「馬鹿げた指標」に騙される人は本当に多いので、更に実話を紹介します。

 

ある非営利団体が、従来の募金活動に使う予定の1.5億円をインターネットとSNSによる募金活動強化に使う事を決定しました。

代理店2社と契約し、従業員とチームを組ませました。

 

チームはFacebookやinstagram、youtubeなどのプラットフォームを活用、ホームページも大幅に改良。

コンテンツマーケティングを駆使し募金活動を進めました。

 

1年後、チームはCEOと役員に対して、

棒グラフや円グラフを駆使したビジュアル的には完成度の高いプレゼンテーションを行い、

訪問数や閲覧数、愛着度や拡散数などの指標を証拠に、「計画は見事に成功した」と胸を張りました。

 

ところが、

新たな寄付者の人数は変わらず(新規顧客)、

それどころか、1人あたりの寄付金額は35%も下落していました。

 

既存の寄付者の寄付金額も15%減っていました。

どのROI(投じた費用に対して、どれだけの利益を上げられたかを示す指標)を見ても、金額で測れる成果はありませんでした。

 

チームは胸を張って計画の成功を説明しましたが、お金の得点は1点も入っていませんでした。

その日が終わるころ、チームは解散しました。

 


売上だけが本物の情報

 

今回は非常にシビアな講座になりました。

それだけ、実に曖昧で「それっぽい」指標が世の中には多いので、

あなたには「時間の無駄」を極力しないで、最短距離で結果に向かって欲しいと願っています。

 

「それが売り上げの要因だと証明できるか?」

 

これを意識してマーケティング施策の目標や目的を設定してください。

 

 

次回はWEB集客の続き、「イプロスの活用」について講座を行います。

 


 

今回の講座はどうでしたか?

計測出来れば意味が無い、とは言え、「どうやって計測するのか」という問題もありますよね。

 

・そもそも指標の作り方がわからない(指標にしにくい)

・この指標で合っているのか悩んでいる

 

という方も多いかと思います。

 

そんな方は、シンプルに講師である私、長谷に相談してみませんか?

もちろん無料です。

 

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