小さな製造業の為の…
FROM:長谷
本講座より小さな製造業の為のマーケティング講座【販売・育成編】を解説していきます。
広告費をかけ集めたリストをどう活用するのか?
どう売上に繋げていくのか?
これを知れば、
「もっとリストを集めないと!」というモチベーションがどんどん上がっていくと思います。
なぜなら、リストが多ければ多いほど、どんどん売上が上がるからです。
そんな魔法のように思えるマーケティング手法ですが、原理はとてもシンプルなんです。
まずはあなたに「実話」を紹介したいと思います。
「世界で一番車を売った人」をご存じですか?
世界で一番車を売った人
ジョー・ジラードというアメリカ人をご存じでしょうか?
この人はギネス記録12年連続で、世界No.1になった
「世界で最も多く車を売る人」です。
彼は1963年にシボレー社のディーラーとして自動車のセールスを始めますが、
1966年から15年間で13001台の車を販売した記録を持っています。
彼は一日平均6台の新車を販売しました。
これはあり得ない数字です。
単純計算ですが、国内の自動車販売台数が約490万台(年間)なので、それをディーラーの数で割ると、1店舗あたり、300台(年間)程です。たくさんのセールスパーソンが1年間頑張って、1店舗300台が平均なのです。
それを彼は1日平均6台、売るのです。尋常じゃありませんよね。
その他にも、
・一日の最高販売台数記録は16台
・月間最高記録は174台
・年間最高記録は1425台
・15年で通算13001台
この記録は未だに破られていない記録です。
彼は、なぜこんな事が出来たのでしょうか?
彼の営業手法とは、どんなものだったのでしょうか?
ジョー・ジラードの手法
彼が天才的な話術を持っているとか、
何か特別なスキルを持っているから売れる、そんな話ではありません。
彼がやったことはとてもシンプルです。
【常に種をまき続ける】
これだけです。
具体的には、
彼から車を購入した顧客、彼と商談した顧客、それらすべての見込み客に、
毎月封書のDMを送る事です。
DMはダイレクト・メールの略ですが、暖かい手紙や個人的なニュースレターを、郵便物として送るのです。
彼は9000人ほどの顧客リストを持っていたとされています。
そのリストを使って、毎月DMを送るのです。それも個人的な暖かな、ジョー・ジラードがどういった人物なのか?がわかるような手紙です。
それを15年間以上、毎月続けたのです。
自動車というのは、5~7年先が買い替えと言われていた時代なので、
ずっとDMを読んでいた見込み客は、彼らの購入タイミングで、当然のようにジョー・ジラードを思い出し、当然のように契約書にサインしたと言います。
この地道ながらもパワフルな手法は、
「必ずこのお客さんから契約を取る!」というようなガツガツした狩猟型の営業ではなく、
種を蒔き続け、「顧客のタイミングで」刈り取る、農耕型の手法です。
イメージして欲しいのは、
誰かもわからない、初めて会う人にガツガツ営業されたら嫌じゃないですか?
でも、毎月手紙をくれる「彼」は、
DMで子供が受験に受かった話、趣味の話、仕事に対する信条を私たちに語ってくれます。
そしてあなたが車を買おう、となった時、
誰かもわからない「誰か」より、昔から知っているような「彼」から買いたい、と思いませんか?
このジョー・ジラードの手法は、
我々のような「小さな製造業」にはとても向いています。
工場向けの産業機器業界、BtoBにおいても、
「知ってる誰かから買いたい」「出来ればいつもメルマガを送ってくれるあの人から買いたい」
という要求は不変です。
もしくは、
「あの人なら、この課題を解決できるかも?」
「まずはあの人に相談してみよう」
あなたの得意分野を、見込み客が必要になった時に、
真っ先に思い出してもらえるようにするのです。
大事なのは、工場向け産業機器は
数百万円の商談が「今日商談して明日契約」という風にはならない事です(あなたならよく知っていますよね?)
数百万の設備や機器は、見積を出してから1年後に注文、
という事も珍しくありません。
そういう意味でも、この
「リストに対して継続的にアプローチをかける」
という手法はかなり強力です。
マーケティング業界では、このようなマーケティングを
「リストマーケティング」と呼んだりします。
エイチツーもリストマーケティング一本でやってきました。
それでは次回はもっと具体的にリストマーケティングを取り上げます。
じゃあ何をすれば良いの?というところに突っ込んでいきたいと思います。
PS. 販売育成編の講座が始まりました!
「販売・育成に関してこんな事が知りたい!」そんなリクエストも是非教えて下さい。