小さな製造業の為のマーケティング講座18:

小さな製造業の為の…

FROM:長谷

 

メルマガを書く際にも、

WEBサイトを更新したり、広告を作る際にも、

そしてお客さんとメールをする際にも、

 

「読まれる文章」を作れる、というのは大切なスキルです。

 

文章力、ライティング、コピーライティングなどと言われたりしますが、

「絶対に欠かせない技術」なのに、見逃されがちな要素であるライティングのスキル。

 

「事業成功に繋がる、最大のカギ」とまで言われる、セールスライティングについて解説します。

 


「スキル」だから誰でも作れる

 

まず、「読まれる文章」は、スキルなので学んで誰でも作れるようになります。

 

本をたくさん読む人が上手に書ける、そんなイメージをまずは無くしてください。

文系・理系も関係ありません。

 

まずは大枠として、「読みやすい文章」について学んでいきましょう。

 


小学6年生に伝わるように書こう

 

まずは「読みやすい文章」の秘訣です。

小学校6年生の児童にもわかるような言葉を選択してください。

 

例えば、

「選択性を高めた弊社オリジナルのフィードバック・システムである【エクセレント・ラップ】が、フルレンジでの液面レベルセンシングを可能にします」

 

これ、いま長谷が適当に書いたコピーですが(※コピーというのは広告文、というようなニュアンスで使われます。)

意味わかりますでしょうか?

 

もちろん、その業界の人が見る事を前提としているので、

言葉の意味は何となくわかるかもしれません。

 

それでは上記の文章を6年生でもわかるように書いてみます。

 

「今まで計測が難しかったタンクの液位も、計れるようになります」

 

こんな感じで、シンプルに、なるべく専門用語を使わずに文章を作るようにしてください。

 

例えばメルマガで、

オリジナルのフィードバック・システム【エクセレント・ラップ】発売!

 

とタイトルで言われても、何のことかわかりませんよね?

でも、

 

今まで諦めていたタンクの液位、計れます!

とタイトルで言われた方が、「おっ」となりませんか?

 

特に、品番や型式(上記だとエクセレント・ラップ)は、

99.9%の人には「どうでも良い」ので、

それを前面に押し出さないようにしてください。

 

そんな事より、「それが・私に・何の関係があるのか?」という

見る側の事を考えて文章を作ってください。

 


句読点、改行、読んでみること

 

まずは改行です。

 

改行は大胆に使ってOKです。

文法的には改行じゃないようなタイミングでも、

「視覚としての見やすさ」を重視してください。

 

 

こんな感じでOKです。

 

 

そして句読点はなるべく文法的な正しさを意識してください。

イメージとしては、1つの文章(。まで)で2~3までで、それ以上になりそうなら、もっと文章をシンプルにして改行するようにしてください。

 

そしてとても大切な事は、

出来上がった文章を一度声に出して読んでみてください(頭の中でもOKですよ)

 

自分で書いた文章を、最初から読んでみて、

目で追っていくときに「前に戻る」ようなわかりにくい文章を見つけて下さい。

 

私もこの講座を作っているときは、ずっと頭の中で文章を読んでいます。

 


セールスライティングの枠組み

 

セールスライティング、つまり「販売する為の文章」の事を指します。

「コピーライティング」も同じように「広告文」を指し、販売する為の文章を作る技術です。

 

この技術をゼロから100まで解説すると、本が一冊出来てしまいますので、

「使える」フレームワーク【PASTOR】で解説します。

(セールスライティング関連の情報は世の中にたくさんあり、フレームワークも多くありますが、私はPASTOR推しです)

 

このフレームワークに沿って文章を構成すると、

誰でも簡単に良いセールスコピーが完成します。

 

下図をご覧ください。

 


P:ターゲット層、困りごと、苦痛

 

まず、コピーライティングを通して、

どういうターゲット層(Person)にメッセージを伝えたいのか、

ターゲット層の抱えるどういう困りごと(Problem)を解決できるのか、

その困りごとからどういう苦痛(Pain)が発生しているかを明確にしてください。

 

あなたの製品サービスを販売した時、

お客さんは何に困っていましたか?

そしてなぜ、あなたの製品を選んだんでしょうか?

 

特に「困りごと」は細かく、詳細に描写すると、後々の説得力に繋がります。

 


A:強調、憧れ

 

次に、顧客が「困りごと」を放置していた場合に、

どんな結果が待っているかを「強調」します。

 

例えば中和装置を売りたい場合、排水を処理せずにそのまま垂れ流したら、どのような結果になるか強調します(最悪、営業停止、など)

 

困りごとを解決したら、「こんな未来が待っている」「こんな良い事=結果がある」という買い手の憧れも、強調して伝えましょう。

 


S:ストーリー、解決策

 

顧客の抱える困りごとを描写し、解決せず放置した場合の「最悪の結果」を強調し、解決した場合の「素晴らしい未来」も強調したら、

今度はその解決の過程を「ストーリー」で語ります。

 

どういうストーリーを語るかは、あなたの売りたい製品・サービスで変わってきます。

 

表面処理のサービスを提供しているなら、

「出来ると言って安価な業者に頼んだらとんでもないモノが出来て困り果てている顧客を救う」ストーリーでも良いし、

 

あまり特徴の無い製品だけど歴史は長い会社であれば、

「創業からこの製品だけを専門的に作ってきた」というストーリーでも良いです。

 

とにかく、「ポン」と解決策を出してはいけません。

必ずストーリーとして語ってください。

 

※言うまでもないですが、ここで語るストーリーは100%事実でないといけません。これは倫理観というより、顧客は「それっぽい嘘のストーリー」を驚くほど敏感に察知します。

 


T:画期的変化、推薦

 

あなたが何の製品を作って販売しようとしても(コンサルティングでも、英会話コーチングでも、樹脂バルブでも!)、

顧客が買うのは「画期的変化」です。

 

あなたの製品サービスを買って、

自分が本当に望んだ形に変わるのか?理想の未来になるのか?

 

そんな疑問に答えましょう。

 

例えば、

お客さんのインタビュー(推薦記事)でも良いし、どこかの権威のある業界の賞を取った事でもいいでしょう(この場合は顧客に関係するような賞にしてください)。

もしくは納入事例でも良いし、納入実績でも良いでしょう。

 

このセクションで「説得力のある」証拠を次々と出しましょう。

 


O:オファー

 

これまでに、顧客の抱える困りごとを明確にし、解決できなかった場合のコスト(損失)を具体的に提示し、解決策をストーリーで語りました。

 

更にはその「解決」の証拠を次々を挙げていった後は、

いよいよ「オファー(提案)」です。

 

産業機器で言うと「引き合いをもらう」という段階です。

 

このオファーは強ければ強いほど良いです。

 

具体的には、もしあなたが表面処理のサービスを提供しているのであれば、

「いま、お引き合いを頂いた方には、無償で表面処理サンプル集をプレゼントします」や、

 

もしあなたが排水処理設備を販売しているのであれば

「いま、お引き合い頂いた方には、半額で水質分析をします」などです。

 

「いま」というのが重要で、なるべく「いま、引き合いもらう」という事に

フォーカスしてください。

 

もちろん、産業機器ならば即購入、とはなりませんが、

「カタログをもらう」「見積を依頼する」あたりにハードルを下げれば、

その後のフォローで受注になる可能性が高まります。

 


R:行動

 

最後は、顧客に「行動」を促すセクションです。

 

つまり「買ってください。買うためには、ここをクリックしてください」

もしくは

「ダウンロードしてください。ダウンロードする為には、ここをクリックしてください」

 

などと、行動を促します。

 

ここのトーンが弱いコピーライティングをよく見かけますが、最後まで「念押し」は必要です。

 

そして、ダウンロードへ移行させてメールアドレスをゲットしたい場合など、

顧客が入力する必要のある項目は、最小限かつ、わかりやすいページにしてください。

 

ここで「めんどくさい」と思って離脱する顧客がいないよう、注意してください。

 


ライティングの本はたくさんあるけど

 

WEBマーケティングでは、WEBサイトでもメルマガでも、

キラキラした背景、美しい画像、

動き回る何かのアイコンやポップアップなど、文章以外の表現が可能です。

 

しかし、本当に大切なのは「メッセージ」です。

 

誰に・何を・どうやって語りかけるか、

あなたの製品サービスが何を解決するのか、

 

見込客は美しい写真よりも、

そこに書かれた「メッセージ」を見に来ている、という事を常に念頭に置いてください。

 

そしてライティングに関する本は市場にたくさんあるので、

「文章力」を学ぶために色々手に取ってもらえればと思います。

 

でも、ライティングスキルは「習うより慣れろ」です。

 

実際に広告やメルマガを書いてみて、

その結果を数字で出して、改善していってください。

 

そんな生の経験が、マーケティングスキル向上に繋がるハズです。

 


 

 

PS. メルマガ、そしてセールスライティングについて学んできました。次回は「ステップメール」についてです。

メルマガの中でも特にシステム化に向いている、一度作れば自動で流してくれる強力なマーケティング手法です。

 

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