小さな製造業の為のマーケティング講座20:

小さな製造業の為の…

FROM:長谷

 

リスト集め(集客)においても、

リストへのアプローチ(販売・育成)においても、

「新製品」というのはインパクトがあります。

 

あなたが営業職なら、手ぶらで顧客を訪問するより、

「こんな新製品が出ました!」と、案内する方が訪問しやすくないですか?

 

それと同じで、メルマガでもイプロスでの集客でも、

「新しい」というだけで人は興味を持ってくれます。

 

しかし私たちはBtoB向けの製品・サービスの小さな会社ですよね?

そんなに簡単に「新製品」が出れば、苦労は無いハズです。

 

でも、製品を変えずに

「パッケージを変える」「提供の仕方を変える」事で、

新製品として売り出すアイデアを解説します。

 

個人的には、

この講座だけでも、お金を払う価値のあるアイデア集だと思っています。

 

 


パッケージや提供の仕方を変える

 

BtoB産業機器において、新製品の開発は容易ではありません。

 

製品では無く、サービスを提供する会社も同じくそうですよね。

新しいサービスと言っても、世の中にはもう、色々なサービスや製品が出回っていて、供給過剰なイメージが付き纏っています。

 

「本当に売れるのか」と思いながら、

莫大な開発費をつぎ込み、長い年月をかけて開発する必要があります。

 

そんな事を、

小さな製造業である我々が、例えば半年に一回、最低でも一年にひとつは新製品をリリースする、そんな事が可能でしょうか?

 

結論から言うと、可能です。

 

その方法は、大枠で言うと

「今ある製品・サービスのパッケージや提供の仕方を変える」

という手法です。

 

「いま既にある製品・サービス」

を少し変えるだけで、ニーズに合う新製品が生まれる可能性があります。

 

これからたくさんのアイデアを解説するので、

是非、あなたの会社にも照らし合わせて下さい。

 

この講座の初めにお伝えした、

「自分の業界では通用しない」という思い込みを捨ててから、

下にスクロールしてください。

 

 


小さくする

 

手のひらに音楽を。

ウォークマンが衝撃だったことはよく覚えています。

 

1人用のパスタ、ヨーグルト、冷蔵庫、

一袋100キロカロリーのクッキーやクラッカー。

 

もしあなたが特殊な塗料を製造販売しているなら、

「自動車一台分で使い切れる塗料」

「DIYで棚を作りたい人用の、棚一個分の塗料」はどうですか?

 

もしあなたが接着剤を製造販売しているなら、

「小分けしまくった使い切りパッケージ」として、小さなチューブをたくさん入れたようなパッケージはどうですか?

個人的には瞬間接着剤を使うときは、絶対1本使い切れません。

残しておいてもカピカピになるので、小さなサイジングの個包装があればそっちを買うと思います。

 

 


足し算をする

 

シャンプーにリンスを足してリンスインシャンプーになったように、

風邪薬にビタミンCをプラスするように、

書店とカフェをプラスするように、あなたの製品・サービスに何か足し算する事は出来ないですか?

 

例えばあなたが工場設備のメンテナンスをする会社に勤めているとして、

配管の洗浄サービスは追加できないですか?

ピットに溜まった汚泥抜き取りサービスなどは追加できないですか?

 

 


引き算をする

 

馬車から馬を引いたのが最初の自動車になりました。

オープンカーは自動車から屋根を引き算していますよね。

 

保存料を引いた食品。予約のいらない理髪店。

 

街でよく見る「1000円カット」みたいなお店は、余分なサービス(洗髪etc…)を引き算して人気です。

オンライン株式売買は仲介人や窓口を引き算しています。

 

個人的には「引き算をする」はよく使う手法です。

 

イケアがそうであったように、「顧客に組立を負担させる代わりに安価でデザイン性に優れた家具を提供する」ような引き算はどうですか?

 

例えば工場で全て組み立てて発送するのが一般的な製品を

バラバラで発送してメーカーが現地で組み立てるメリットは無いですか?

 

あれもこれもと付け足した製品・サービスから、

余分なものを全て引き算する事はできませんか?

 

 


早くやる

 

10分で出来るオイル交換。

時間が無い人専用の、待ち時間ゼロの「エグゼクティブ向け健康診断」

 

ドミノ・ピザも当初はこの「早くやる」で業績を伸ばしました。

キャッチコピー「あつあつのピザを30分以内でお届け。 できなければ代金はいただきません」 は有名ですね。

 

あなたが表面処理業界にいるなら

めちゃくちゃ急いでる人専用の「表面処理の試作・即日対応・持ち込み可」は難しいですか?

 

もしくは、あなたがビルメンテナンスをしているなら、

「特別年間メンテナンス契約:ビル設備の不具合時に24時間以内にかけつけなかったらお代は頂きません」はどうですか?

 

 


ゆっくりやる

 

手洗い洗車や鉄道旅行による休暇。

 

あなたが撹拌機やセンサーを製造販売しているなら、

ゆっくり動かすメリットは無いですか?

 

自動で開閉するバルブや電子機器が、

ゆっくり動くメリットは無いですか?

 

「早くて当たり前」のような常識を一度疑ってみてください。

 


反対のことをやる

 

顧客が店舗に行く代わりに、店舗がまるごと来るのが移動型ペットトリミングです。

 

あなたが切削加工をメインとしているなら、

そのまま車で顧客の工場に行って切削加工をPR出来ないですか?

もしくはそのままパッケージとして売る事は難しいですか?

 

あなたが塗装工場を運営しているなら、

納期の無い顧客の緊急対応で、相手の工場で塗装を済ます、なんてことは難しいですか?

 

例えば、代理店販売が当たり前だったポンプ業界ですが、

エイチツーは直接販売もしています(反対のことをやっています)。

 


高くする

 

ペット専用の高級ホテル。リッツカールトン並みのサービスをペットが受けれる。

 

「高くする」のアイデアは、結果的に高く出来る、というニュアンスで捉えて下さい。

早くする・ゆっくりやる・足し算をする、その結果高く提供できる、というニュアンスです。

 

「高くする」のアイデアは、必ず顧客ニーズにマッチしなくてはなりません。

独りよがりの付加価値をつけた「高くする」では顧客はシラケてしまいます。

 


安くする

 

コストコ(会員制・1パッケージの大きさ)。

 

「高くする」と同様に、安くする、も結果的に安く提供できる、と考えて下さい。

 

引き算をした結果、安く提供できる、という文脈で捉えて下さい。

そしてその引き算が顧客にとって納得のいくモノである事を意識してください。

 


まずは手を動かす

 

以上、ざっとアイデアを見てきました(本当はあと2~3ありますが、これは弊社マーケティングコンサルの顧客のみに案内しています)。

 

見るだけでは、自分の会社の製品・サービスへの置き換えは難しいですよね。

なので、おすすめは手を動かす事です。

 

まずは「実現性」を抜きにして、自由な発想でテキト~に書いてみましょう。

下記にテンプレート貼っておきますので、画像保存して書いてみてください。

 

あなたの製品・サービスを、「小さくしたら」どうなるか?

足し算するなら何があるか、右の枠にテキト~に書いてみてください。

 

そのうち、「あれ?コレ良いかも」という考えがまとまってくると思います。

 

 


 

 

PS. 次回は思いついたアイデアにニーズがあるのか?いわゆる「市場調査」的な事を解説します!アンケートで是非あなたの市場調査方法を教えて下さい。

 

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