【市場リーダーから…
FROM:長谷
今回は、マーケティングの成功例として、
家具製造販売世界最大の企業、「イケア」を取り上げたいと思います。
イングヴァル・カンプラードの物語
イングヴァル・カンプラードが
イケアを創業したのは、彼が17歳の時。
当初は通信販売会社でしたが、5年後に家具の販売を始めます。
物語は、彼の車のトランクにテーブルが入らなかった時から始まります。
その時に友人から「テーブルの脚を切っちゃえば?」
と友人に言われたカンプラードの頭に、
「家具を薄く小さく梱包する」というアイデアが生まれます。
さらに、テーブルの販売価格の半分が輸送コストであることに気づきます。
ということは、
組み立てを簡単に出来るよう設計し、
具体的なマニュアルもつけ、
顧客に最終的な組み立て作業を担ってもらえれば、
コストを半減できるのではないか?
このひらめきが、イケアの大きな転機となります。
なぜ顧客は喜んで「わざわざ」組み立てるのか?
カンプラードは1976年、
「The Testament of a Furniture Dealer」という本を書きます。
その本の中で、どこにも負けない驚異的な安さで家具を売るには
「シンプル化」が鍵だと何度も繰り返します。
ご存知の通り、イケアの商品は見栄えが良く、
おしゃれです。
コンセプトは「普段使いのスウェーデンの伝統」。
しかしおしゃれなだけではなく、
この会社には、
商品価格を競合製品の半分未満-できれば1/3-に抑える、
という経営方針があります。
なぜイケアの家具は低価格なのか?
その答えは輸送コストにあります。
薄く小さく梱包(フラット・パック)された家具は
メーカーから店舗への一度で輸送が終わります。
店舗から家庭へは、
もちろん、購入した顧客自身が行い、組み立てます。
「このデザイン・クオリティの家具が」「この値段で」
ということの家具への究極のアプローチが、イケアだったわけです。
イケアの躍進は価格だけだったのか?
もしイケアの魅力が価格だけだったなら、
顧客ははるかに少なかったと言われます。
イケアの顧客は若い夫婦はもちろん、裕福な層もかなりを占めると言われます。
なぜお金に余裕のある顧客までイケアに殺到するのか?
その秘密は店舗にあります。
イケアは顧客に色々頼み事をする(組み立て・輸送)をしますが、
その大きな見返りが―普通の家具店では経験できないメリット―があります。
まず、イケアは超大型店舗しか作りません。
それは「ここに来ればなんでもある」という利便性があります。
家族が一日楽しめる(キッズスペースも託児所もある、おしゃれなレストランもある)場所でもあります。
そして大半の家具はすぐに持ち帰ることが出来るので、
配達されるまで待つ必要がありません。
多くの顧客は、こうしたメリットでデメリットが相殺されているのです。
まとめ
「業界では当たり前」を改めて疑ってみると、大きな飛躍の可能性があります。
もし、あなたの営んでいるサービス・事業が頭打ちなら、
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