
巧い!成分表示に隠…
FROM:中島
その日、ダイエット中の私はスーパーに陳列された商品の
成分表示を入念にチェックしながら品定めをしていました。
ふとインスタントコーヒー(ちょっと甘そうなスティックタイプのやつ)が目に留まり、
《 我慢我慢・・・ 》と心で呟きながら、
成分表示を見て「ほら!こんなに砂糖入ってる!ダメダメ!」と
自身を諦めさせるために手に取りました。
まぎれもなくあの時、私は買わない為に商品を手に取りました・・・
数分後、会計を済ます私のカゴにはそのインスタントコーヒーが入っているのですが、
これ、単に誘惑に負けたのではなく、
とっても巧いマーケに一本取られたのが購入の決め手だったんです。
買わないつもりだったのに
スティックタイプのインスタントコーヒー(甘そうなやつ)は
甘々コーヒー大好きなのに必死で糖質を控えている私にとって、
購入動機や誘惑と呼ぶには十分すぎる要素を兼ね備えていました。
いわゆる見込み顧客だった私ですが、
ただ、ダイエット中だし、買わないつもりだった私は見込み顧客の中でもかなり外側、
購入というコアからは離れた場所にいた顧客。のはずでした。

「買わない!」と決め込んだ、そんな私を購入まで至らせたその威力の根源は
顧客(私)が本当に知りたい事を届けてくれたから。
でした。
ある程度ちゃんとダイエットをするなら、パッケージに書かれたカロリーオフ!や
糖分50%カット!などの母数がわからないコピーよりも、
食品表示法に基づいて記載された成分表示の数字を見るのがベターです。
糖質50%オフの食品の元がとんでもない量の糖質を使用していちゃ意味がないですからね(笑)
そんな理由から、必然的に商品をひっくり返して成分表示を探すわけなのですが、
ダイエット中の私にぶっ刺さった成分表示がこちらです。
顧客目線の成分表示

1本あたりの熱量(カロリー)やたんぱく質や脂質・・・etc
なるほど、やはり半分以上は炭水化物(糖質+食物繊維)か・・・
と、棚に戻そうとした時、見慣れない表示がある事に気が付きました。

こ、これは・・・
各項目のカロリーやg数が摂取目安と比較すると何%なのかを表記してあるんです。
これは、糖質がネックだった私に対して
この商品は3.6gの炭水化物が入ってますよ!という事実だけではなく、
実は3.6gの炭水化物って、一日の摂取量目安のたった1%なんですよ!と
私が本来欲しかった、私自身も気が付いていなかった欲求に訴えかけるものでした。
いわゆる、ベネフィットの提示をされてしまったのです。
ここでいう顧客(私)が本当に知りたい事は正しい成分表示
ではなく、「1日1本ならダイエットの成果に対して左右しないだろう」という
購入へのハードルを下げる言い訳であることを見事に突かれました。
広告も同じ
今回はスティックタイプのコーヒーの成分表示横に
ひっそり佇む形での登場でしたが、基本的にすべての広告や拡販には
メリット(性能)とは別に、ベネフィットの提案、提示を行うことが必要とされます。
以下は極端な例ですが、
この製品を既設の製品と入れ替えたら
ランニングコストが軽減、故障が無くなり、作業は効率化され|←メリット
上司に認められ、出世し、自由な時間を手にする事が出来ます!|←ベネフィット
魅力を伝えたい時、ひいては購入してほしい時、コピーを作成する時、広告を打つ時、
ついついメリットを羅列しがちですが(私もよくやっちゃいます・・・)
メリットのもう一つ先、
・そのメリットが購入者にどんな恩恵をもたらすか
・どういった形で利益に繋がるのか
という所まで伝える事が出来れば、あなたの見込み顧客は購入にまた一歩近づきますね。
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