
製造業の為のポジシ…
FROM:長谷
今回は「ポジショニング戦略」について、
わかりやすく解説していきます。
「差別化戦略」と同じ意味合いにはなりますが、
マーケティングにおいて、
「競合他社との差別化」は耳にタコができるくらい、
大切さが語り尽くされています。
それにも関わらず、
相も変わらず同じような製品サービスが並び、
顧客からすると、どれを選んでいいのかわからず、
判断基準は「価格だけ」
という事がほとんどだと思います。
ここで大切なのは、
顧客にとって「意味のある」差別化が大切、という点です。
それでは、
顧客にとって意味のある差別化、について
例を交えて解説していきます。
顧客にとって意味のある「差別化」
例えば、
据付を前提とした大型機械に、
「軽量」という差別化をしてもあまり意味がないかもしれません。
あなたの会社の営業マンが、顧客へPRする際に
「御社はライバルB社と比べて、何が違うの?」
と聞かれた際に、
「ライバルB社より、重量が1トン軽いです!」
と言ったところで、顧客からすると、
「だから何なんだよ」
という話になってしまいます。
でも、
もしその大型機械の輸送が重量の関係で、
大型トラックでしか輸送出来ないのが通例だとすると、
「軽量化で中型トラックが使用できる」
という価値が産まれたらどうでしょうか?
少しは顧客にとって意味がありそうになってきましたね。
もう少し深堀してみましょう。
・大型トラック搬入の経路制限が無くなり、周辺道路への迷惑(リスク)が減る
・そもそも輸送費が安価で済む
・大型トラックでの搬入が難しい箇所で搬入が可能になる
など、「顧客にとって意味のある価値」が見出せそうです。
差別化要因の作り方
それでは、他社との差別化要因をどう作っていけばいいのでしょうか?
まず、「他社との違い」を、できる限りリストアップしてください。
考えうる限りの違いを、「こんな事は役に立たないかも」という思い込みは捨てて、
とにかく全てリストアップします。
サイズ、重量、色、立地、支店数、従業員数、会社の設立年月など、
全てです。
そしてその後に、次のクエッションのエクササイズをしてみて下さい。
1. 自社が競合に勝つとしたら、その理由は?
2. 自社が競合に負けるとしたら、その理由は?
自社が競合に勝つ理由は、顧客があなたから買う理由になります。
最後に、リストアップした全ての「他社との違い」に、
「顧客にとって意味のある」違いを見出すようにして下さい。
これは一見、荒唐無稽な理由でもOKです。
例えば、
・他社より歴史が長いから、信頼性がある
・他社より歴史が浅いから、柔軟性がある
これくらいの浅い論理からスタートして、
・信頼性が顧客にとって、どういったメリットになるのか?
・柔軟性が顧客にとって、どういったメリットになるのか?
を深堀していきます。
例えば私なら、こうポジショニングします。
「弊社は競合B社さんに比べて、歴史の浅い会社になります。
ですがその分、新しいテクノロジーに対しての柔軟性と、
全社的なモチベーションがあります。
それが、顧客一人一人のカスタマイズ対応をスピード感を持って対応できる理由です。
もし、御社が既設のパッケージングされた機器に使いにくさを感じられていれば、
御社だけの仕様で提案できるのは、我々だけかもしれません」
コツは「顧客に想像させないこと」
上記例のように、
差別化のコツは「顧客に想像させないこと」です。
ただただ「弊社は歴史の浅い会社です」と伝えても、
「なるほど、じゃあカスタマイズに柔軟な会社だな」
と飛躍して想像してくれる顧客はいません。
「歴史が浅いってことは、信頼できないな」
と捉えられる可能性の方が高いでしょう。
顧客に意図していない想像をさせずに、
伝えたいメッセージを最後までしっかり伝えることが、
「ポジショニング戦略」の基本です。
もし御社が、価格競争に巻き込まれており、
値引き合戦の最中であれば、
「既存の製品に新たな価値をつける」
という戦略を試してみては如何でしょうか。
PS. 本日のメルマガはどうでしたか? 是非アンケートを下記より記入お願いします!
※励みになってます!
アンケートはコチラ